日本のブロードバンド環境が今後さらに向上することを考えると、お隣の韓国におけるウェブ技術の進化は注目に値します。
韓国のブロードバンド回線速度と普及率は共に世界一。特に10代の99.9%、20代の99.7%がネットユーザーであるという数値は驚異的で、国土が狭く、人口密度が高いことから通信インフラを整えやすく、若い世代を中心に集団行動を取りやすい国民性から非常に口コミが伝播しやすいと言われています。
そのため、韓国市場を席巻してきた国産ウェブサイトには、特に若者向けのリッチコンテンツや大容量動画を多く含んでいる、ページ全体がFlashベースで作られている、ページ当たりのリンク数が極めて多い、フォントサイズが極めて小さいなどの特徴があります。
ブラウザではネット利用者の9割以上がInternet Explorerを使用しているため、IEでしか表示できない国産サイトが多く、別のブラウザで検索してやってきた海外ユーザーは自国の回線速度に耐えられない重いコンテンツやポップアップ広告を見せつけられ、文字数が多いので機械翻訳ができないなど、非常に使いにくいと感じることが多いようです。
[10代の子供でも簡単に3D動画を作れる「Kloseup」]
韓国のブロードバンド環境の利点を生かしたサービスとして人気なのが、ソフトウェア開発を行うItonic社が7年をかけて製品化した3D動画作成ソフト「Kloseup」です。
動画の背景、音楽、字幕、カメラアングル、個々のキャラクターとその動きを豊富なテンプレートの中から選択しながらカスタマイズして好みの3D動画を作成できるこのソフトは、特に10代の学生に人気で、自作のポップなアニメを学校のプレゼン資料に埋め込んだり、ユーチューブやフェースブックに投稿してコメントを共有したり、作成した自分3Dアバターを「Story Message Service」という携帯SMSサービスにお
いて自由自在に動かしながらアバターにメッセージを話させる方法で友人とやり取りすることができます。
3Dの携帯ゲームや「ミニライフ」など3DのSNSが早くから浸透して、やがて世界に先駆けて3Dテレビ時代が幕を開けた3D先進国の韓国が生んだ「Kloseup」は米国や日本市場進出を本格的に検討しています。
世界最速のブロードバンドの恩恵を受けて、Flashや3Dをフィーチャーしたデザイン志向のウェブサイトが人気を博してきた反面、クロスブラウザや遅いブロードバンドには対応しきれないウェブサイトが多いこと、また、インターネットがすべての国民にとって重要な情報源であるため、企業ウェブサイトなどの更新頻度が高く、その際テキスト情報だけでなくデザインまで一気に刷新する傾向にあることなど、韓国におけるウェブ技術の進化を時に見習い、時に反面教師としながら、注目する必要があるかもしれません。
翻訳会社、海外WEBマーケティング会社、海外調査会社 WIPジャパン