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知りたい!なりたい!職業ガイド 世界の文化にかかわる仕事
2000年3月31日 第一刷 P.60〜P.63から一部略

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知りたい!なりたい!職業ガイド 世界の文化にかかわる仕事 第一刷 (2000.3.31)

だから私はこの仕事


■ だから私はこの仕事
  三宮かおりさん(産業翻訳会社WIP専属在宅翻訳者)
  英語の実力は欠かせませんが、日本語の使い方も
  じょうずにできないと産業翻訳の仕事はできません。


● 検定試験で次つぎと資格を取りました。

――

現在、三宮さんは産業翻訳を手がけていらっしゃるわけですが、そもそもなぜ、産業翻訳をえらんだのですか?

写真

三宮

カナダにいたとき、知人から「これからは産業翻訳の時代」とアドバイスされたんです。考えてみれば、国際化が進む中でコンピューターや自動車部品など産業に関係するものがたくさん輸出入されているわけですから、産業翻訳の道を選べば、仕事がたくさんあるわけですよね。それに、もともと私は車とかコンピュータなどが好きで…。それで、産業翻訳をメインにしている翻訳会社に就職しました。

――

就職するにあたり何か特別なことをしましたか?

三宮

自分の実力を試す意味もあり、片っぱしから試験を受けました。翻訳者として就職するときにトライアルを受けるのですが、その前に、まず、履歴書を送るでしょう。そこで資格とか書いたほうが有利だと思いましたし。

――

具体的にはどんな資格を取ったのですか?

三宮

英検1級、国連1級、通訳技能検定、工業英検2級に…。それから、TOEICでは、940、TOEFLでは620を取りました。


● 利用する人に役立つ翻訳をしていきたい。

――

翻訳者になってから、どんなものを訳しているのですが?

三宮

車の部品や半導体などの説明書やパンフレット、コンピュータのマニュアルなどを訳すのが主な仕事です。やはり、産業翻訳ですので、技術系のものがほとんどですね。また、インターネットのホームページを見ると,英語と日本語の2ヶ国語で提供されているものがあるでしょう。そういったものも手がけることがあります。英語のホームパージを日本語に訳すのです。

――

産業翻訳は専門用語が頻繁に出てくるので、たいへんではありませんか。

三宮

そうですね。何度もやっていると専門用語も理解できますが、最初は苦労しました。英語自体はそれほどむずかしくないのですが、専門用語を理解していないと…。そのためには、技術的なことを理解しなくてはなりません。そして、それには英和辞典で調べるだけでなく、その分野にくわしい人にたずねてみたり、たとえば、車の部品に関係することなら、実際に車のボンネットを開けて観察したり…。

――

ただ机に向かっていればいいというわけではないんですね。

三宮

ええ。ただ、ずっと椅子にすわって英語を読み、それを訳して日本語で書くという作業が主体ですから、デスクワークに耐えられない人は翻訳者には向いていないかもしれませんが…。幸い私は、デスクに向かってじっくり取り組む仕事が性に合っていると思います。ただ、いずれにしても、翻訳者という職業に経歴とか学歴とかはあまり関係ないような気がします。とにかく実力がいちばん優先されるのでは。といっても英語の実力だけではダメかもしれません。やはり日本語の文章力も必要とされる仕事だと実感しています。

――

どんなときにやりがいを感じていますか?

三宮

ひとつの仕事が終わり、自分なりに「うまく書けたな」と思えるときです。もちろん、自己満足ではいけないのですが…。やはり、クライアント(依頼者)が満足しなければ翻訳者としては失格かもしれません。たとえば、何かのパンフレットならその製品のことがよくわかり、それを見たお客さんが「これだったら買ってみたい」と思ってくれるような翻訳をしたいと、いつも思っているんです。

 

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