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パブリシティ

スポーツニッポン(2003.1.30)

リストラに勝つ - 転職で天職



■ 閑職に左遷・・・「この間に勉強しよう」
 「WIPジャパン」社長 福島良雄さん(37)


● 退職後に留学、翻訳業学び起業
 「50歳になったら国連で働くのが夢」と語る福島さん


大阪市北区にある「WIPジャパン」は、翻訳と海外情報調査を主業務とする企業。社長の福島良雄さんは元銀行員。8年前に仲間2人と12畳のマンションで起業した。

3人の共通点は、留学で培った語学力と人的ネットワーク。当初、世界5カ国の一流紙の日本語ダイジェスト版を配信するサービスを考えたが、たまたま大阪市がすすめる五輪誘致のために前開催地のロスやソウル、バルセロナから資料を集め翻訳と企画書を作成する仕事が舞い込んだ。

翻訳業務は、独自に設けた基準により高い翻訳水準とスピート納品が売りだ。昨年度の年商は約2億円。現在、正社員は10人だが、世界100カ国に拠点を置き、翻訳者や情報収集のために活動する登録スタッフは約5,300人にのぼる。

バリバリの銀行員だった。バブル全盛期、不動産投機に明け暮れる銀行の中で、融資や渉外の仕事に就きトップの成績を収めていた。

転職のきっかけはソマリア内戦だ。「日本中がマネーゲームに興じている間に、地球では紛争や飢えでたくさんの人が死んでいる」。そう思うと心が痛み、社会的役割意識を欠いた銀行のあり方にも疑問を持つようになった。

退職の意思を支店長に伝えると慰留され、思い直したら閑職に左遷。「ショックでした。でも、そこは残業のないポスト。この間に勉強しようと」。月20冊のペースで読書に励み1年後に退職した。

国際ビジネスをするに当たって、外大出身の福島さんは英語はできたが「次は中国語」。4年間でためた500万円を資金に2年間シンガポールと中国に留学。帰国後、知り合いの会社社長のかばん持ちを半年間経験し、起業した。

企業経営において、創業当時から心に誓ってきたことが二つある。「社員を大切にすることと社会貢献」だ。「社員にはやりがいと成長、それに見合う収入を保証したいんです。今は半分ですけどね(笑い)」。利益の10%を世界の最善国に寄付する活動も続けている。

「質では銀行に負けません」。胸を張る福島さんだ。

(池永 美佐子)

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